ご存じだろうか
デニミオというショップを
国産デニムのセレクトショップ
こう言えば聞こえは良いが、
そんな生易しいものではない
その筋の天竜人たちが厳選した、
ヒリヒリ感の強い商品群
噛み応えのあり過ぎる店
こちらの御仁も来店しています
国産刺し子生地の藍染シャツ
イケてますな
これは高いわ
先日行きましてね
チョイスして貰ったんス
また買ってしまった、、
呪いの紺色を
この秋だけで3枚目の紺
呪いの始まりは小学校４年
キャプテン翼ブームで我が小学校にもサッカーチームが出来た
チームが出来てしばらく経った頃
帰りの会で先生からお達し
「集会所にスポーツ店さんがサッカー用品を売りに来ているそうです。
サッカーチームの人はお母さんと行って下さい」
サッカーチームに所属はしていたけど、
我が家の経済事情では無理な相談
「よそはよそ」の精神でスルー
その日はサッカーしてない友人と遊び、
夕方帰宅
ジリリリリリリーンッ
母が☎をキャッチ
「いえ、いえ、、
聞いてません、、、、」
来ていないのは小沼さんだけです
の迷惑電話
「なんで言わなかったのっ！！」
悲痛な表情の母に連れ出され集会所へ
到着すると母は
「皆さん何を買われましたか？」
と尋ね、
皆が購入したものを一品漏らさず注文しようとしていた
皆がチョイスした練習着は翼くんと同じ白ベースの3本ライン
自分も翼くんカラーが欲しかった
貧しめだった事もあり、
「皆と同じ」が叶わない事が多かったから、
平均への憧れは強かった
でも、
「君これ似合うよ」
と、スタッフさんが持ってきてくれたのは翼くんカラーではなく、
小学生ながら、
新聞配達で妹や弟を養う、
キャプテン翼きってのお貧しい日向小次郎カラーの紺
根は深いぜ
受け止めきれない衝撃に絶句しつつ、
「本当に凄く似合う」と、
先程までピリピリしていた母が穏やかな表情で言うもので
そのまま紺色をチョイス
その日以来、
自分は紺が似合うという洗脳に掛かっている
道着も青ばかり着ている
商品が到着して最初の練習日
皆が新しい練習着を着てグラウンドに集まった
ほとんどの人が翼君カラーを着ている
と言うか、
全員翼くんカラーと言っても過言ではい
もはや自分だけ別チーム状態
良く言っても転校生
紺の呪いは恐ろしい
というお話