大晦日決戦

 賛否両論の大晦日決戦「天心vsメイウェザー」。

自分は、もう少し見たかったですが、選手生命を考えればあれで良かったのかなと。

 

やるべきではなかった、茶番だ、的な意見も有りますが、自分は楽しみでしたし、楽しめました。ロマン満載のマッチメークでした。

 

 

瞬間視聴率はガキ使を抜いて民放1位。

やはり世間は放っておけなかった様です。

 

 

戦前の映像で、ボクシング3階級制覇王者のリナレス選手が言っていました。

日本で一番ボクシングが強いのは井上尚弥だが、二番目は天心だ。二人が戦えば良い試合になる、的な事を。

 

以前から、色々なボクシングトレーナーからその旨の発言は聞いた事がありましたから、サービストークだとは全然思いませんが、

仮に井上選手がメイウェザー選手と試合をしたとしても、勝者は明らかでしょう。

 

 

結果は予想通りで、良い勝負にはなりませんでした。

世間で言われている、「あそこから本気になった」というコーナー際の場面ですが、本気にはなっていないでしょう。自分を律しただけの場面。

あの計算高い王者が本気になったら、9分間フルに使い、削ると思います。

 

 

天心選手は「なんとかなると思っていた」と言っていました。

それ程の実績も、技術も、才能もあります。

 

当たる訳が無いと笑ったメイウェザー選手も、そこは本気で思っていたでしょう。

50戦無敗という戦績の中身を見ても、18戦目でタイトルを奪取して以降は、世界戦級の試合ばかり。世紀の大一番を何試合もこなしてきている。そこで負けて来なったメイウェザー選手が、自分より10キロも軽いキックの選手とボクシングルールですから、勝ち負け以前の戦いと思ってしまう事は仕方ないでしょう。

 

体重差を考慮して、6オンスと8オンスというグローブハンデが設けられました。

 

しかしスーパーウェルターの試合は10オンスで行われます。メイウェザー選手に限って言えば、普段より小さいグローブで戦えた訳です。

 

 

この間まで約70キロの階級で試合をしていたメイウェザー選手と、適正が55キロの天心選手ですから、数字以上の階級差が存在します。

階級差がどれ程影響するかは、格闘技経験が無いと分かり難い問題です。

 

マッチメークが難航するほどの強さを誇った、4階級制覇のローマンゴンザレスですら、最後は階級の壁に阻まれました。

フライ級までは無類の強さでしたが、スーパーフライに上げた途端に「奴はスーパーフライは適正ではない。最初の黒星はうちで付ける」と、オファーが殺到したとか。

ロマゴンが戦った4階級の体重幅は合計で4.5キロです。

 (各4.5ではなく)

 

 

体重を合わせた所で、仮に筋肉だけで体重を上げても、適正の体重で無ければ弱くなる事もあります。

軽自動車(660)のエンジンを無理やり3000ccにしても、基が軽ですからベストのパフォーマンスは発揮できません。バランスが崩れる分、軽に負ける事も十分にある。

 

 

 

たらればですが、ルールが逆だったら面白かったです。結果が真逆になる事は十分に考えられます。

 

プロ野球選手と女子ソフトチームが野球ルールでやればどうなるか。

天心選手とメイウェザー選手の試合以上に試合にならないでしょう。しかしソフトボールルールならば、実際に女子ソフトチームが大勝しています。

 

自分の友人が、世界選手権で何連覇もしている柔術現役王者(90キロくらい)と、オリンピックで金メダル取り立ての柔道選手(100キロ程)のスパーリングに立ち会っています。

寝技では柔術選手が完全に子ども扱いしても、立ちになれば一瞬で柔道家が投げていたとの事。

 

ルールが最大限に味方してくれるという例。

 今回のルールは、体重、経験、実績で勝るメイウェザー選手の味方になるルールでした。

 

 

なんにせよ、ただの強豪キックボクサーではなく、天心選手だったから話題になった一戦。

 

今後もRIZINには(実況席を除く)頑張って頂きたい。