博士のつぶやき

 先日アメトークで「旧車芸人」という企画が放送されました。数週間前のから非常に楽しみにしていました。

自分は個性あふれる旧車が大好きです。幼稚園の頃から近所の車屋へカタログを貰いに行ったりしていて、町を徘徊しては車を見て楽しんでいました。三つ子の魂百まででは無いですが、その頃に魅力を感じた車が今も基準となっていたりします。

じゃあお前は旧車買った事あるのか?と聞かれれば「NO」です。車の免許を取ったと同時にカーオーディオの仕事に着いた事も有り、最低限電源が安定している事、きしみ音などを含め、雑音が無い車を選択する必要があったからです。

旧車芸人たちに触発され、昨日は先輩の車博士の所へ遊びに行って来ました。その人は1000万円以上する国産の旧車を所有しており、技術者という事もあり詳しいです。

 車は元々は舶来物です。日本が車を作るようになり、世界評価でアメリカの車にボロ負けをした事が起爆剤になりました。アメリカに勝つ為に躍起になって作っていた頃の車が昭和50年代前半位までのような気がします。なのでデザインもアメリカを意識しています。50年後半以降はヨーロッパ車を追うようになっています。逆に、今のアメ車は日本車を追っかけている所があり、完全に逆転現象が起きています。

そんな話を博士に聞くと、以下がコメント。

 

博士:まず、君は俺が旧車を好きだと思っているけど、そんなことは無いんだよ。この車を買ったのは速いからだよ。俺は速い車が好きなんだ。

これはプリンス自動車(日産)がトヨタ2000GTを倒す為に作った車なんだけど、コンセプトが違った。存在してた車を早くするのではなく、単にレースに使ってたエンジンを公道用の車に載せちゃったんだ。それで子供の頃に憧れて、働き出して買った。

 

日本とアメリカの車の逆転現象は、平成元年にトヨタがセルシオを出した時に起きた。それまで世界の高級車はベンツだったけど、セルシオはベンツと同等以上の完成度で、価格は安い。故障が無い。価格は安いのに利益がしっかり取れている。セルシオ誕生により、以降世界はトヨタ生産方式を取り入れている。ベンツなんて高級車しか作って無かったのに今では低価格なものまで作っているし、デザイン的にも時代に流されるようになった。

今は世界中の車が日本の部品を頼っていて、その重要な部品の工場が福島にあり、震災直後に世界の車の製造が一時的に止まった。世界中の自動車製造工場の組み立て機械、工業機械は日本製が圧倒的に多いのも事実。

 

自分:確かに、ベンツの魅力って変わらない所に有りましたね。

 

博士:ベンツを含め、この頃から車のデザインのモデルチェンジが早くなった。

 

自分:自分は仕事でセルシオのオーディオをフルカスタムする機会があり、室内に設置されている物を全て外して丸裸にしたのですが、造りの違いに驚きました。当時はセルシオの下にクラウンマジェスタという車がラインナップされていましたが、全然造りが違いました。マジェスタはクラウンより高額でしたが、中身はクラウンでした。セルシオは何もかもが違いました。見えないところが特に。

そして今セルシオはレクサスに変わりましたが、レクサスでラインナップされている車の造りはセルシオですか? クラウンですか?

 

博士:(ニヤッとしながら)セルシオの誕生を機に、ベンツが安価なシリーズを出してまで顧客確保に乗り出した。トヨタの上手い所なんだけど、逆にレクサスという高級ブランドに力を入れ、完全にメルセデスの対抗に躍り出た。

レクサスの車の造りに関しては、車種それぞれだよ。

 

自分:最近の三菱、スズキの問題はどう思いますか?

 

博士:これは今の世の中の流れが車業界にそのまま出ているような状況なんだよね。不正をしたというよりも、全ての計算がコンピューターで出来る様になったから起きたと言える。人がきちんとやれば起きなかっただけ。

 

自分:15年以上前、ホンダが日産を追い抜いた時期に本社の役職の人と話す機会が有り、ホンダ躍進のきっかけを聞くと、高性能なコンピューターの開発に成功し、開発時間が半分になったと言ってました。

 

博士:そう、その頃から車はコンピューターが作るようになり、旧車とは逆の、高性能でありながら個性的な車が無くなった。

 

以上、博士と助手の会話でした。

以下は旧車ギャラリー

 

いすゞ 117クーペ

スカイライン

三菱ギャランGTO

トヨタ200GT

トヨタハイエース

マツダ ルーチェ

ホンダ S600

スバル レオーネ

日産 グロリア

マツダ ルーチェ

三菱 デボネア