今日3月10日は東京大空襲が有った日です。戦後70年という節目でもあるという事で、テレビやマスメディアも盛んに取り上げています。東京大空襲というのは証拠が残る公式な記録において、人類史上最大の虐殺です。ネット等でも多くの写真を見る事が出来ますが、本当に地獄絵図で、戦争の悲惨さを痛感させられます。とても言葉では言い表せられない光景です。
東京への空襲は3月10日以前にも行われていましたが、3月10日の空襲では死者が10万人を超えた為、「大空襲」となりました。日本は国土が狭く、本土を攻められたら一溜りもありません。本土決戦だけは避けねばならないと、日本の兵士たちは決死の覚悟で戦ってくれました。他国の軍では、自国の逃げた兵を撃つ為の部隊もあり、イタリア軍においては遠くの銃声で逃げ出していたそうです。窮地になると兵が逃げるのが当たり前であった戦場において、撃たれても立ち上がって向かって来る日本兵は理解が出来なかったそうです。「侍の子孫達を戦場で降伏させることは不可能」と判断した米軍は、戦争法違反である民間人への攻撃に切り替えました。下された命令は「女子供を狙って攻撃せよ」でした。
東京は火の海になり、業火から逃げる為には川に飛び込みます。季節は3月ですから、川には子供を抱えたまま、母に抱かれたまま凍死している多くの亡骸があったそうです。
現在も表参道交差点付近にある石灯篭は、空襲の時から建っていたものです。空襲の際にはその石灯篭の周りには死体が積み上げられ、今も死体からにじみ出た油がシミとなって残っています。時折ですが、手を合わせている方を見かけます。
戦争というのは、散々話し合い、決着がつかなかった末に行う、有ってはならない殺し合いです。それゆえに最低限のルールである戦争法が出来上がったのです。その一つが非戦闘員への攻撃は認めないというものでしたが、原爆を含め、日本人が殺された民間人の数は90万人です。
犠牲になった方々のご冥福を心から祈ります。