RB代表の柔術は時代遅れ

 

 

NOVA UNIAO HAWAII入門

 

2000前後、柔術界は王道のグレイシー柔術とモダンのNOVA UNIAOがトップ争いをしていました。

 

NOVA UNIAOのクラスでは、日々最新で最高の技術が惜しげもなく指導されていました。

 

 

俺には無理だ

 

しばらくして思い始めていたこと。「これは俺には向いていない、、、」

柔術の基本は小さくて非力でも戦えるという技術。しかし同じ技を使う以上は体重、パワー、スピードの差は出てしまう。アメリカでは非力だった自分は、同じ事をやっていても外人たちには勝てない、年を取ったら若い奴にやられると考えてしまった。

 

 

師との出会い

 

そのタイミングで終生の師シャルトがハワイ道場に来た。褐色の肌、長い手足。見るからに柔術に適した体を持つ26歳のブラジル人。

NOVA UNIAO創始者の右腕として支部を回っていた先生の柔術は、「オールド」と陰口を言う者も居るくらい基本に忠実で、繊細な思考だった。多くの世界王者を育てた凄腕だけど、最新の柔術を学びたい人には物足りない様だった。

壁に当たっていた自分にはドンピシャでハマり、あなたの柔術を尊敬している、と、まとわりついた。

 


もう一人の師


柔術以前、オーディオ開発に身を置いていた時期があり、その時の師が言っていた言葉がオールド柔術にハマらせた一つの要因だとも思っている。

「来年淘汰されているかもしれない新技術、新素材よりも、生き残って来た技術こそ間違いのないもの」

 

 

シャルト柔術の開花

 

膝の負傷で長期入院、三度の手術を受ける事になり、障害者手帳保持者となった。

退院後、松葉杖をついていたので立ち技は出来ないけど、装具を付けて寝技のリハビリを開始した。

 

 

先生から学んだ柔術は力、スピード、リズムを良しとしない。体格、パワー、スピード等の影響下に身を置かない事、駆け引き、誘導が主だった。

出来なくなった事は多かったけど、出来るものの密度を上げた。

遅れは取ったけどリハビリを終えてハワイに戻っても実力の序列は下がらずに済んでいた。

 

 

年を取ったからではない

 

オヌマが指導する寝技が古いのはアップデートされてないからではありません。当時から古い技術ばかりを掘り起こしてきたからです。最新技術で戦っていたNOVA UNIAO HAWAII勢の中で、最初に黒帯を巻いたのがオールド柔術信仰のオヌマというのも妙。

 

RBに新しい技術が無いのかと言えばあります。道場の先輩達は日々技術をアップデート済。もちろんオヌマも更なる古い技術をアップデート済。古い技術はオヌマから。新しい技術はセンパイから学べます。